福田幹久

2016年の米国歯周病学会はサンディエゴにて行われた。サンディエゴは、気候、治安、景観ともに素晴らしく、シーフードでも有名であり単に観光地としても近年さらに人気が高まっている地域らしい。

今回のPHIJ AAPツアーは、PHIJが活動を始めてから10年近くではじめて海外の学会に参加する企画であった。PHIJでの特別なイベントも多く企画され、目玉は学会開始前日に行われたH. Takei先生とP. Klokkevold先生によるプライベートレクチャー、12日に行われたPHIJ同窓会、13日に行われたM. McGuire先生によるプライベートレクチャーなどが行われた。殊更PHIJの同窓会は、McGuire先生の特別なご好意により行われたもので、大変貴重な機会となった。

学会開始前日のプライベートレクチャーでは、治療各論のみならずTakei先生の長年の臨床経験から紡ぎ出される臨床哲学に至るまで非常に濃密で示唆に富んだ内容であった。特に印象的であったのは、何症例や高度なテクニックのために歯周専門医がいるのは確かであるが、歯科医療が本当に価値のあるものとなるためには、すべての歯科医師が歯周病学に精通したペリオデンティストでなくてはならないという言葉であった。

10日より学会が始まり、全米、全世界より参加者がサンディエゴコンベンションセンターに集結した。11日には築山鉄平先生が登壇され、RSTを用いた審美症例についてご講演された。会場は満席となり座席が足りないほどとなった。講演中の資料も美しさが群を抜いておりOPコースやPHIJベーシックコースで重視される資料の企画性がいかに大事か再認識させられた。築山先生のご講演を通じて、流暢な英語やプレゼンの構成、姿勢すべてをとって正しく今後の日本の歯科界のリーダーで世界に羽ばたく先生なのだなと実感いたしました。

その後もPHIJの講師のScheyer先生が数多く登壇され、やはりこちらも座席が足りずサテライト会場まで準備されるほどの盛況ぶりであった。Scheyer先生は学会を通じて4回の登壇があり、そのすべてで非常に多くの聴衆に囲まれていた。正しく米国歯周専門医のリーダーとなりつつあると実感した。また最終日にはMcGuire先生が登壇され、これからの歯周組織再生療法の可能性について講演された。その内容はしびれるの一言につき、何年たっても衰えないMcGuire先生のカリスマ性に感動を覚えた。まさしく世界のリーダーであった。そう振り返るとPHIJの講師陣、McGuire先生、Scheyer先生、宮本先生、築山先生がいかにワールドスタンダードかを海外で実感し、この講師陣とともに学べるPHIJというコースの価値を再認識させられた。このコースが始まって10年経とうとしているが、このコースを通じて得られたすべての出会いに改めて感謝する良い機会となった海外研修でありました。最後にご協力いただいた名鉄観光の清田様、大洞様、そしてコーディネーターの仲川先生にも厚く御礼申し上げます。