2019ベーシックコース 第3回

先日、PHIJ2019ベーシックコース第3回が行われました。
台風の影響もあり雨風が強かったですが、無事に開催されました。

(1日目会場:天神クリスタルビル)

1日目はPHIJ Directorである築山鉄平先生による講義でした。歯周初期治療について講義していただきました。プラークコントロールだけで歯周病は改善できるのか?手動歯ブラシと電動歯ブラシはどちらが良いのか?SRPでの臨界プローブ値は?プロービングの開始時期はいつなのか?といった、答えられそうな単純そうな内容や、補助療法としての抗生剤投与、歯肉縁上プラークが縁下の細菌層に与える影響についての講義が行われました。

経験則に基づく答えではなく、アメリカの専門医教育に則して様々な論文を基に、築山先生の知見も含めての講義となりました。基本を理解することで、より自分の知識を深めることが出来るのではないでしょうか。

Axelssonらは30年間のメインテナンスの研究を通して、継続することの大切さを訴え、その最も大きな理由を「楽しむこと」と述べていました。継続のために最も重要なことは患者さんに「責任」を共有してもらうことですが、それだけでは続かないことは目に見えているはずです。我々の医療において最初に行われる歯周初期治療のゴールは「ポケットの減少」や「PCRスコアの低下」だけなのでしょうか?

築山先生の講義の後はPHIJ Co-Directorである歯周病専門医の岸本先生に、2017年にAAP (アメリカ歯周病学会) が発表した歯周病新分類についての講義をしていただきました。歯周病の新分類はこれまでの分類と大きく変わり、StageとGradeという分類を行います。Stage分類とはガンの分類を模して歯周病の進行度を示し、Gradeは旧分類にはない歯周病のリスクを示すものです。PHIJでは歯周病のリスクをOHISというソフトを使って示していますが、近年になってフォーカスされているのではないでしょうか。講義は非常にまとまった資料でわかりやすく、旧分類との違いやそのコンセプトについて教えていただきました。

2日目は場所を移してつきやま歯科医院井尻本院にて行われました。

(2日目会場:つきやま歯科医院井尻本院)

当院専門医療センター天神の歯科衛生士黒田よりSRPとシャープニングの講義を行いました。SRPを行う際のポジショニングや姿勢、シャープニングは自己流になっていませんか?負担がかかる姿勢でSRPを行うと効率が下がるばかりか、「筋骨格障害」を引き起こして仕事の長期継続が困難になってしまいます。また、SRPで使う器具についての基本を学び、いままで何となく行っていたことをもう一度見つめ直す良い機会になったのではないでしょうか。歯周初期治療をする上での大切な3つのこと、①歯石探知・歯周検査、②シャープニング、③インスツルメンテーションを今後の臨床で実践してみてください。

その後、当院口腔衛生部歯科衛生士によるSRP・シャープニング実習を行いました。

1グループ3~4人の少人数に分かれて実習を行いました。プロービング圧の測定、ポケットと根分岐部の検査、姿勢、ポジション、器具持ち方、ヘッドレストの位置など細かい部分の確認を行いました。また、写真にあるようなシャープニンングガイドを用いたシャープニングを行ったり、先生を患者役にSRPや検査を行って実際に手を動かし、直接フィードバックして頂きました。また、宿題であった口腔内写真を確認して、その問題点や改善策を確認したり、普段の臨床で生じた疑問もその場で投じ活発なディスカッションが行われていました。

これも一つのグループが少人数であったからこそ一段と密にコミュニケーションを図れたものと思います。論理的かつ系統的に網羅した講義だけではなく、このような実習を通して経験をするということが理解を深めるという事に繋がります。

さて、二日間を通して歯周初期治療を学びました。次回は岸本先生による歯周外科の講義・実習を予定しております。歯周病の新分類で分かりやすい講義をしていただいた岸本先生の講義を是非楽しみにしてください。また8月、福岡で受講生の皆様と会えることを楽しみにお待ちしております。

PHIJ運営スタッフ一同

P.S. PHIJアメニティの配布も始まりました。今後も新作を検討中ですので、ご期待ください!