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市野孝昌

今回初めてAAP国際学会に参加させて頂きました。サンディエゴの地域は日本の夏とは違い湿度もそれほど高くなく、300日以上は晴天で治安もアメリカの中で最も良く、とても過ごし易い環境で安心して研修に参加することができました。

AAP学会の前日にUCLAのHenry Takei先生、Perry Klokkevold先生から

前歯部の歯周組織を審美的に回復させるために必要な解剖学的構造を踏まえた歯周治療について講義がありました。Henry Takei先生からはインプラントや再生療法を行わずに、最小限低侵襲のコンセプトを含ませて前歯部の歯肉の形態が退縮することなく審美的に回復させる治療法について学びました。前歯部の唇側の骨幅はとても薄いため、いかに丁寧に扱うかスケーリングルートプレーニング、FOP、抜歯、インプラントを行う際にとても鍵となる部位であることを再認識できました。また非外科的なスケーリングルートプレーニングについて、時間をかけて歯肉の治癒の変化を観察しながら問題のある部位のみ歯周治療を行うことで、前歯部の歯肉の退縮も抑えられ歯間乳頭の形態を損なうことなく審美的に健康な歯肉を維持することができるとわかりました。

Perry Klokkevold先生からは前歯部の骨形態が凹状とならずに骨造成とインプラント埋入によって審美的に自然な歯列を再建できる症例を学びました。当院では骨造成、インプラントはまだ行っていないので、内容はあまり理解出来ませんでしたがインプラントによって前歯部を再建する場合リスクがあり専門医との連携が必要不可欠であることがわかりました。

今回のAAPは日本歯周病学会、臨床歯周病学会との合同開催で日本からは500人ほどの参加者が参加されました。築山先生から勧められたセッションを中心に受講しました。全て英語のため内容は理解することができませんでしたが会場の雰囲気と海外のDrの熱意が伝わりとても刺激となりました。また、マクガイヤー先生、シャイヤー先生のAAPにおける役割と偉大さを実感することもできました。

AAPの4日間の最後にマクガイヤー先生から今後の歯周再生治療の方向性について講義がありました。今後新たな研究として線維芽細胞を歯肉に注射して歯間部ブラックトライアングルの歯間乳頭を増殖させることで非外科的に審美的な形態に回復させる研究を紹介して頂きました。まだ実験段階であるが将来楽しみな治療法であると感じました。

研修期間中はサンディエゴのラテン系の陽気な雰囲気と気持ちよい天候に恵まれて同じ方向性を持ったもの同士で楽しく学ぶことができました。今回の経験を明日からの臨床に活かしていきたいと思います。

今回海外研修を企画して頂きました築山先生、宮本先生、マクガイヤー先生、シャイヤー先生、コーディネーターを務めて頂きました仲川先生、福田先生、サポートして頂きました名鉄観光の清田さん、大洞さんには大変感謝しております。本当にありがとうございました。

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