第54回
もうひとつの在宅医療
‐ 歯科医院がつくる、
小児在宅歯科という
新しい価値 ‐
講演内容
「在宅」といえば高齢者、「小児」といえば矯正や口腔機能発達不全。どちらも、近年、歯科医院に求められる大切な役割です。
一方で、歯科医療にたどり着けない子どもたちが地域にいることをご存じでしょうか。経管栄養や人工呼吸器を必要とする「医療的ケア児」は、医療の進歩を背景に増え続け、全国で約2万人を超えると推計されています。病気があり、医療デバイスが必要で、通院も難しい。このような子ども達を対象とする「小児在宅歯科」のニーズは増え、制度も後からついてきました。しかし、担い手がまだ十分ではありません。
「小児の外来」があり、「高齢者の在宅」がある。ならば「小児の在宅」は、予防医療を大切にする歯科医院こそ、次に取り組むべき領域かもしれません。歯科を待っている子どもたちが、地域にはいます。
私は大学院時代に医科診療所に歯科を立ち上げ、以来、小児在宅歯科に特化して臨床と研究を続けてきました。本講演では、ひとりの歯科医師がこの領域に飛び込んだ歩みとともに、小児在宅の世界を覗いていただきます。そして、これからの歯科医院が生み出せる新しい価値と、そのための最初の一歩を、一緒に考えてみましょう。
髙井先生 ご経歴
2013年 北海道大学歯学部卒業
2015年 医療法人稲生会生涯医療クリニックさっぽろにて歯科立ち上げ
2018年 北海道大学大学院歯学研究科博士課程修了
2019年 医療法人稲生会生涯医療クリニックさっぽろ 歯科科長
北海道大学病院小児・障害者歯科 客員臨床助教
2015年に小児在宅医療を行う医科診療所である医療法人稲生会に歯科を立ち上げ、医療的ケア児を対象とした歯科訪問診療を開始。並行して、大学院で小児在宅歯科に関する臨床研究に取り組み、学位を取得。2019年より医療法人稲生会生涯医療クリニックさっぽろ歯科科長に就任。多職種チームで小児在宅医療に従事しながら、北海道大学病院小児・障害者歯科においても外来診療や摂食指導を行っている。現在も「小児在宅歯科」と「医療的ケア児」に特化した臨床・研究に取り組みながら、この分野の普及と啓発にも尽力している。
【資格・役職】
日本小児歯科学会専門医
日本障害者歯科学会認定医
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
北海道大学歯学部非常勤講師
小児在宅歯科医療研究会世話人
【著書(共著)】
歯科衛生学シリーズ障害者歯科学第2版(医歯薬出版,2026年)
摂食嚥下障害学第3版(医学書院,2026年)
小児在宅歯科医療の手引き第2版(医歯薬出版,2025年)
医療的ケア児等コーディネーター実践テキスト(メディカ出版,2024年)
歯科訪問診療ハンドブック(医歯薬出版,2023年)
子どもの歯科訪問診療実践ガイド(医歯薬出版,2019年) 等
参加費用
対面/オンライン 1名 10,000円(税込)
※オンライン参加の場合は1名のお申し込みにつき、同じ医院内で3端末までZoomURLを共有していただけます。
4端末以上でご視聴の場合は参加人数に応じてお申し込みください。
振替聴講
2週間